精神分析的心理療法
私たちの毎日には、思うようにいかないことや困難がつきものです。正解も分からず、助けもなく、どうにもならない、というようなことにもしばしば直面します。そして、家庭や職場、学校などの人間関係において、自分の意図に反して望ましくない結果を繰り返してしまうこともあるかもしれません。そのような中で、心身に不調をきたすことや自分を見失い、自分がどういう人間なのか分からなくなってしまうこともあるように思います。
「精神分析」は20世紀の初め、ウィーンの神経医学者であったフロイトによって創始された人間理解と治療のための方法です。「精神分析」では人のこころが意識的なこころと無意識的なこころの両方から成り立っているという考え方が基礎になっています。そして、どのような人も幼少期から無意識的なとらわれのようなものを持ちながら生きており、そのとらわれが大きくなることによって、心身の不調やさまざまな心の病につながるという発想をもっています。この「精神分析」の考えに基づいた心理カウンセリングが「精神分析的心理療法」です。
「精神分析的心理療法」はお会いする時間と曜日をあらかじめ決めて、週に1回~2回の頻度でセッションを持ちます。そして、相談者の方には基本的に心に浮かんだことをお話していただき、心理士は、理解できたことを踏まえて必要な介入(解釈や明確化、質問など)を繰り返していきます。このような、心理士とのやり取りを通して、幼少期から無意識に自分のことを縛ってきた考え方や感じ方のパターンに気づきながら、新しい感じ方や考え方に触れ、学んでいくことで、こころの自由度を高めていきます。そのためすぐに短期的な解決を図るというよりは、じっくり時間をかけて心の問題に取り組んでいくというところが、「精神分析的心理療法」の大きな特徴になっています。
「精神分析的心理療法」は、たとえば、以下のような悩みを持つ方にお勧めです。
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自分の性格について悩んでいる
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生きづらい感じがある
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人間関係がうまくいかない
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家族関係や恋愛などの親密な関係でいつもつまずく
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自分のことがよくわからない
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対人援助職など人と関わる仕事をしている方で、自分自身を見つめなおす必要がある
当センターには「精神分析的心理療法」の専門的なトレーニングを積んだ心理士が複数名います。詳細はお問い合わせください。